4月5日

3週間に炭25俵、玉鋼10キロを使い一振りの刀を打ち上げたが1カ所髪の毛程のゆるみが1寸程出る。あの手、この手を用いてみるがゆるみは取れず結局切断に到る。いくら考えてもどうにもならず次の荒素延べを追う。刀鍛冶はいつも傷との戦いで失敗すると心が痛む。それでも前に進まなければならない。