朝小雨が降っていたので山歩きの人数は半分で有ったが高齢者ばかりのグループで歩くのも話題が近く楽しいものである。テレビでは明日大雨との予報なので昼食をすまし鍛冶場で山田君と2人でたたら炭切り、砂鉄の選考配合をすます。二人仕事は一人仕事の三人分位は進む。前回のたたら操業で使って炭素量の低い炭に火を付け種火にして火床を暖めその上に新しい炭1俵を入れて予熱とする。たたら炭も後2回程の操業で終わる。山田君には3種の砂鉄配合を教えるが毎日出勤ではない者には1番大事な配合を教えず終わる事になるのが残念である。刀鍛冶の修行年限は5年間となっているが、トータルで5年間出勤となっていない者はやはり判る。弟子は親が仕送りをするか昼は鍛冶屋をして夜はアルバイトをして練習所を巣立ったがその後は本人の意思が強くなければ鍛冶職を続ける事が出来ない。そこには日本の文化伝統を守る赤心報国の心が有るや否であり親方の言う事を聞けない弟子はその内亡ぶ。