10月22日

午前中は弟子が脇差のせんかけ練習。私は昨日の玉鋼を梃につけたものを切り取り梃の補強を2本にして午後の折り返し鍛錬に備える。弟子が2俵の炭を焼き持参。今の炭焼き窯を3倍に広げる予定。将来は焼く者もほとんど居なくなり自分で炭を焼かなければ刀造りも出来ないかもしれない。午後の折り返し鍛錬は鋼を沸かす者も向梃を打つ者も随分と上手になり2名は合格点に達すると思う。自分勝手な事を行わず親方の指導に謙虚な心でなければ上達しない。親方が「白」と言えば白であり黒ではない。それは学ぶ者の心構えである。それが出来ない弟子は破門しかない。刀鍛冶は今でも徒弟制度の上に成り立っている。