しばらく休んでいなく左足の膝が痛むので定休日の今日は自宅待機。
この40年余りで入門者は40名を超え現在は弟子4名が在籍。入門期間は長くて2年、他は近々の入門である。今一度弟子の注意点を述べておく。江戸期は一子相伝の刀造りであり入門に関しては親兄弟であっても刀造りの内容を話さない事。まして他人に話す事は破門であった。入門者は上記を記して血判を押して師に誓詞を出している。今頃の入門者はこの事も知らず。私も長年かけて各地の日本産砂鉄を小型炉で玉鋼の製造研究を続けているので他門にはもらしたくないので他の刀工の所に出入りは禁止。又弟子は刀造りの修行に来ているので勝手に包丁やナイフを受注するのも破門である。修行中に親方に対する返事は「はい」しかなく拒否すれば教える事が出来なく弟子の考えはいらない。刀工としての技術修行と合わせて入門修行も要す。御客さんは日本産砂鉄で造った刀と刀工の人間性を買っているのである。今改めて弟子はこの事を胸にきざみて修行に励まなければならない。折れず、曲がらず、良く斬れる刀は砂鉄の地金造りから始まり日刀保玉鋼とは全く違い似て非なる物である。