9月17日

狭い病床に有りて77年の人生を振り返っている。病状も良く退院後の刀造りと弟子の育成のあり方を考える。地金の研究も終っているので後に続く弟子の技術の向上に重点を置かねば刀工試験に合格出来ず刀工になれない。自家製鋼の玉鋼造りの砂鉄選別も難しい。これを覚えなければ実戦に耐える刀は造れない。武士道を歩む者は刀に命を懸け国体に殉ずるのが日本男児である。