※弟子も全員卒業し刀鍛冶として教える役目も終わったことより、備前長船日本刀傳習所を備前長船日本刀製作所と名前を変更します。

令和2年5月


刀工 上田祐定


餅鉄(もちてつ)と全国各地の砂鉄を使い、たたら製鉄(日本古来の製鉄方法)で玉鋼(たまはがね)という刀の材料である鋼を作り、日本刀を作っています。たたら製鉄によって出来たその玉鋼を使用することで刀の斬れ味の良さと、地肌(じはだ)・刃文(はもん)の模様が特徴的となって現れます。

日本でたたら製鉄を行えるものは少なく、ほとんどの刀工が協会(日刀保たたら)の同じ鋼を使用しているため似たような刀の斬れ味、地肌、刃文となります。

 各地域によって砂鉄に含まれる成分が異なるため、砂鉄を組み合わせてたたら製鉄を行うことは難しく、長年の培ってきた経験とデーター、科学的な成分研究による知識が必要となる作業です。その為たたら製鉄を行う人でも、ひとつの地域の砂鉄だけでたたら製鉄を行う人がほとんどのようです。

また、外国産の鋼や砂鉄を使用しておらず日本産の砂鉄のみを使用している事も特徴としています。

 たたら製鉄

 

餅鉄

 

 自家製鉄の玉鋼

 

 砂鉄

 


また、たたら製鉄において古来から砂鉄と並ぶ重要な原料である餅鉄を使用しています。この餅鉄は砂鉄よりも不純物が少なく良質ですが、硬く加工がしにくいのと鉄に精製することが難しいため現在では使用している刀工は数名のみです。餅鉄と各地の砂鉄を使った玉鋼で作る刀には、それだけに現代刀では見ることのできない地肌、刃文、そして斬れ味の良さを持った刀となります。