1月13日

今日の定休日は心臓の酷使を休め納税のためのレシート整理をしながら弟子の事を考えている。弟子は皆入門以来数年を私のもとで修業をしているが今だに火の色と沸く火花と燃える火花の区別が出来なく炭と鋼を無駄にしているがその反対に山本刀工よりも沸かしの技術が上手な弟子もいる。その差は何であるか?大学の先生は刀工に学力は必要ないでしょうと言うが学力があり頭の中に少しでも金属学の知識があり鍛錬をすれば手先の器用さも生まれてくる。それがなければ刀は造れない。鉄の知識がないので砂鉄から古の玉鋼が造れなくて日刀保玉鋼で働きの無い刃文だけの現代刀になるのである。刀の本文である折れず、曲がらず、良く斬れて戦乱に生き残った刀と同じ日本刀は生まれない。それを目指して努力と工夫をしなければ親方も弟子も大事な時間と材料も無駄になる。維新日本刀を歩む者は「敬神愛国」、「尽忠報国」の姿勢が一番大事であり孤高の信念を貫かなければ門人ではない。