1月14日

鍛錬の予定であったが弟子の造っている刀がねじれ、曲がり等が多々あるので1日かけて弟子に再度の火造りのやり直しを求める。刀造りの1番の始まりは玉鋼をきれいに水打ちをして鍛錬しなければ「ふくれ」が出てキズだらけの鋼となり、素延べが丁寧に出来ていなければ刀の棟の線と刃の線が乱れて美しい日本刀の反りは生まれない。始めに手を抜けば最後の手直しは何倍もの時間と炭を無駄にする事になる。弟子は刀を造る技術が不足するのか、それとも努力工夫が欠けているのか、両方なのかと考える。刀工試験は技術のある者から受験して技術の無い者は受験をさせない。5月位には工業高校の機械化を卒業して車の免許を取ってから入門予定の若者もいるので兄弟子として恥ずかしくない仕事が出来なければもう刀工修行は止めた方が良いと思う。