明日は県外の弟子がたたら製鉄で玉鋼を造りたく長船に来るので炉の塗り直しと炭切りをして用意する。その後は夕方迄弟子が脇差用の鋼を折り返し鍛錬をするが沸く火花が見えず鋼は火花を出して燃えている。とてもこれでは刀工試験を受ける所ではなく、学習能力が不足している。いくら高学歴でも刀工試験は手先の器用さと見る目と俊敏さを求められるので本人の命がけの努力がなければ刀工試験に合格しない。独立しても地金の美しさと斬れる刀でなければ売れなく自家製鋼で玉鋼を造る技術が必要である。鉄板に書いたような刃文と地金の日本刀は識者からは似ても非なる日本刀と見られてる事に刀工は気付かなければ日本刀の文化は終わる。