昨夜も咳が激しく今朝は休みたく思ったが弟子の居ない定休日に磁力の無い砂鉄で造った包丁で竹と紙を切って磁力の有る砂鉄との配合を考えなければならないので包丁を研ぐ。今年の夏は暑い夏と予報が出ているので梅雨が明けると一つしかない命の元、心臓を考えると刀造りは出来ない。日本産砂鉄で1番斬れる刀は経験上兵庫県産出の千種砂鉄と思っているが数人の刀工が集めているので手に入らない。私も日刀保玉鋼の様に硬くなる砂鉄は2トンも在庫があるがどうしてもヘマタイトでは銑気が入るので炭素量低いマグネタイト砂鉄を混合して硬さを下げなければならない。先日の心臓の検査でも徐々に回復に向かっているので秋からはより斬味の良い刀を求めていくので梅雨明けまでは包丁の試作を繰り返し、刀工として独立した折収入の無い生活を支える包丁造りも弟子に教えていかなければならない。